お稽古を見ていると門下生には感覚的に覚えるタイプと理屈的に覚えるタイプの2つのパターンがあります。
見て覚えるタイプの人については、こちらからはほとんど説明は必要なく見本をやってあげることで上達していきます。「手が下がっているよ」と言えば自分でどのくらいの高さがベストなのかを体で把握しているのですぐに修正できるタイプです。
一方で、圧倒的に多いのが見ただけではできないタイプです。
僕も幼少期にお稽古をしているときにそうだったのですが、先生が見本をやってくれるのだけど自分の体がうまいこと動かないので、ぎこちなくなったりしがちでした。
錦凰流のお稽古では見てすぐできない人に向けて、個々の動きを部分的に説明しています。
例えば、刀の先が下がってしまう人には単に見本をやってあげるだけではなく、刀を床と平行にするイメージで振り斬ることや雑巾を絞るイメージで刀を持つことなど、いくつかのポイントを具体的に説明します。
そうすることで、まず頭でどこのポディションに力が入るのかを理解できると思うので、そこから練習回数を重ねることで徐々に上達していきます。