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詩舞は剣舞から派生されて、刀だけでは表現しきれない漢詩や和歌を中心に舞う芸能として明治時代に登場しました。従来、勇ましい詩吟に合わせて迫力のある剣舞を演じている中、単一的な表現しかできない日本刀の代わりに扇子を使ったことが詩舞の始まりです。春の訪れや秋の紅葉など日本の四季を表現する風景の舞、恋心を月や花などに例えて表現する和歌の舞など扇子の扱いを加えることにより、多くの作品が舞えるようになりました。
昭和に入ると今まで漢詩と和歌を中心に振付がされていた舞に追加して新体詩を舞うことも多くなりました。島崎藤村の「千曲川旅情の歌」、宮沢賢治の「雨ニモマケズ」、さらにはカール・ブッセの「山のあなた」など現代吟詠として多くの詩を詩舞として舞われていました。
剣舞から派生された詩舞は明治時代から100年以上の歴史を有しており、武士の志を舞う芸能として詩吟、剣舞と共に継承されてきました。