稽古という言葉を見た瞬間、礼節を重んじなければならないような雰囲気ですが、それは時代錯誤です。

確かに、今から50年くらい前の稽古では、その分野も師弟関係を重要視していて愛のムチというものが飛んできたようですが、現代ではそんな場面は全く見かけません。

今と昔を比べると主体が変わっています。どういうことかというと、昔の稽古は師匠が主体なのに対して今の稽古は弟子が主体です。

弟子といわれる入会者が辞めたいと思えば辞められるし、違い教室に行きたいと思えばネットで探せばオンラインレッスンをしているところだってあるかもしれません。

昔は師匠のレベルを目指して弟子は稽古に励みますが、今は弟子が自分のペースで稽古に励みます。目指すべき目標の人がいることは良いことですが、あまり高すぎる目標を設定してしまうとなかなか継続できません。

自分の力が100あるとするならば少し手を抜いて60~80くらいの力で稽古に打ち込んでみると楽しく続けられます。

それでも日によってキツイと感じる場合は30や40くらいの力で臨みましょう。

30の力も出せないときにはキッパリ「今日はお休みします」と言ってしまえばいいのです。